志望動機の書き方

転職・就職

志望動機は選考を受ける上でもっとも重要な要素です。採用担当者にとっては、志望動機を問うことで、「自社のことをどれだけ勉強し、理解しているか?」、「人物像はどうか?」、「入社後活躍してくれそうか?」ということを探ることができるからです。志望動機はエントリーシートや履歴書に記載したり、面接での受け答えを通じて企業に伝えます。
ここでは、志望動機の書き方についてそのポイントをお伝えします。

企業は志望動機の何を見ている?

そもそも企業は志望動機の何を見ているのでしょうか?曽和さんに、企業が志望動機から知ろうとしていることや、志望動機を書く際の注意点などをうかがいました。

企業が知りたいのは、「何に」魅力を感じたかではなく、「なぜ」魅力を感じたか

志望動機は、大きく「その会社の何に魅力を感じたのか(=what)」と、「なぜ魅力を感じたのか(=why)」の2つで構成します。 その際に就活生が陥りがちなのは、「what」に重きを置いてしまうこと。ところが、企業は「what」にはさほど注目していません。企業が志望動機を見る際に注目しているのは、「why」なのです。 というのは、企業が志望動機を通して知りたいのは、「この会社で働くに当たって十分なモチベーションを持っているか」ということだからです。 仕事の成果は、能力とモチベーションの掛け合わせで最大化されるもの。企業は、志望動機を通して、本人の能力を最大限発揮できるくらいにその企業の事業や業務に動機づけされているのかどうかを知ろうとするわけです。 そして、その際に注目するのが「why」の部分です。企業に対して魅力を感じた理由には、その人のなんらかの価値観や判断基準が必ず存在します。その価値観や判断基準に至った背景や経緯が、本人のライフヒストリー(成育歴)に基づいているような、根っこの確かなものであれば、仕事で大変なことがあっても踏ん張って頑張ってくれると判断できます。ところが、「ちょっとした興味で」のようなものだと、踏ん張りが利かないのではないか、という評価になるのです。

ベースとなる志望動機を書き出す

基本ポイントを押さえた後は、具体的にどのような内容が志望動機になり得るのか、志望動機のベースとなる要素の例を見ていきましょう。そして、例を参考に志望動機を具体的に書き出してみてください。合わせて、志望するに至ったきっかけも書きましょう。

志望動機のベースとなる要素(例)

  • 取り組みたい仕事
  • 叶えたい志
  • 将来のキャリア設計
  • 店舗見学・会社訪問で感じたこと
  • インターンシップで感じたやりがい
  • OB・OG訪問で刺激されたこと
  • 活かしたい専門知識・資格

など

具体的にはこのような形で書き出します。

志望動機のベース

●法人営業がしたい。具体的にはマーケティング支援部門で、顧客企業のマーケティング活動をサポートする提案営業がしたい。

●OB訪問で法人営業担当の○○様に業務内容や、自分が練ったアイディアが顧客企業の集客成果につながったときのやりがいを伺い、ぜひこの会社で働きたいと思った。

〜志望動機固めで企業研究はとても重要〜

志望動機は企業のことをよく勉強していなければなかなか書けないことがわかると思います。企業研究は志望動機固めに欠かせません。

志望動機を書く際のポイント

ポイント1 構成は「why:what=8:2または7:3」の割合に

企業が注目するのは「why」ですから、志望動機を書く際は、「why」を丁寧に説明するために、「why:what=8:2または7:3」くらいの割合で構成しましょう。 なお、「入社したらどんなことに挑戦したいのか」「どのような強みが仕事で生かせるのか」といった情報は、文字数が許せば最後に入れてもいいと思いますが、必須ではありません。まずは、どれだけ根強い動機を持っているかを伝えることを第一に考えましょう。

ポイント2 できるだけ具体的に記述しよう

「説明会で話を聞いた社員が魅力的で」「貴社は世の中にこれだけ影響を与えている会社で」など、具体性に欠ける形容詞や比喩表現、「これだけ」などの“こそあど言葉”は、何も言っていないのと同じです。「どんなふうに魅力的だったのか」「『これだけ』とはどれだけか」など、できるだけ具体的に書きましょう。 特に、エントリーシートで選抜を行う企業に対して具体性に欠けた内容を提出していては、「何も得られる情報がなかった」と判断され、落とされてしまうでしょう。「これってどういうこと?具体的に教えて」と親切に問い合わせてくれる企業はありません。また、エントリーシートでの選抜がない場合も、具体的に書いておけば、志望動機は書面で十分理解できたとして、面接では別の質問に時間を割いてもらえます。

ポイント3 「この動機なら他社や他業種でもいいよね」というものでも構わない

学生の皆さんが陥りがちなのは、「入りたいのは貴社だけです感」を出そうとして、その企業でないといけない唯一無二の理由を無理やり作ること。これは、志望動機に延々と事業説明を書いてしまう一因でもあります。 自分の価値観や判断基準に合う会社は複数あって当然ですし、面接で「この動機なら他社でもいいよね?」と質問する企業があっても、「確かにそうかもしれません」と答えた学生に「なんだと!」と怒りをあらわにする企業は少ないと思います。それよりも、自分のこれまでの経験やライフヒストリーに基づいた「why」を伝えることを重視しましょう。

ポイント4 「what」はできるだけ、その企業にとって「普遍的で変わらない」「コアな」ものを

企業は「what」にはさほど注目していないとは言いましたが、人が外見を好まれるよりも内面を好まれた方がうれしいように、企業にも「ここを魅力に感じてほしい」というポイントがあります。それは、企業の理念や文化、社風、事業上の目標など、普遍的で変わらない、コアな部分についてです。したがって、「what」はできるだけこれらにフォーカスを当てることをオススメします。 逆に、「世の中の注目を浴びているけれどまだ始まったばかりの事業」や「制度」「説明会で会った社員」など「可変的なもの」を「what」として提示されると、企業は「今後事業戦略が変わるかもしれないし…」「社員は辞めるかもれないし…」「この会社の一部しか見てくれていないのでは?」などと、本当に魅力を感じているのか不安に感じる場合があります。 もちろん、可変的なものであっても本当にそこに魅力を感じた場合は素直に伝えて構いません。ただ、もし可変的なものに感じた魅力があくまで「きっかけ」であるならば、例えば、出会った社員から会社の姿勢を感じたならその姿勢を、制度に魅力を感じた場合はその制度から見える会社の文化や社風、例えば「実力主義の社風」を「what」として伝えた方が、説得力が高まると思います。 なお、これは職種を限定しない総合職採用の場合で、職種別採用の場合は特定の事業や仕事にフォーカスを当てて伝えても問題ありません。

志望動機をまとめる

ここまで書き出したら、それぞれをまとめて志望動機の形にしていきましょう。
形にするときは、次の構成に沿って書くとまとめやすくなります。

志望動機のまとめ

  • 【1】志望動機をまず一言で
  • 【2】具体的にいうと
  • 【3】その理由は(志望のきっかけ・自分との結びつき)
  • 【4】入社後どのように活躍したいか

具体的にはこのような形にして書き出します。

志望動機のまとめ(具体例)

『マーケティング支援部門での法人営業に取り組みたいです。』

志望動機を
まず一言で。

『具体的には顧客企業のマーケティング活動をサポートする提案営業がしたいと志望しています。』

具体的に。

『OB訪問で法人営業担当の○○様に業務内容や、自分が練ったアイディアが顧客企業の集客成果につながったときのやりがいを伺い、ぜひ貴社で働きたいと思いました。

私は、最新のWeb・IT技術やツールに関する情報をいち早く把握することが好きです。また、大学のゼミナールの研究では、フィールドワークや膨大な資料の調査など研究内容の深さを教授に評価してもらい、50人のゼミナール生の中で最優秀評価をいただきました。

最新のマーケティング手法への情報感度や、課題追求が得意なところは貴社での顧客の課題解決の仕事にも活かすことができます。』

その理由は?
・志望のきっかけ
・自分との結びつき

『入社後は、常に勉強を重ね、顧客に寄り添って課題解決策を考え、提案力と解決力の高い営業を目指したいです。そして、自分の成長を通じて会社の成長につなげていきたいです。』

入社後どのように
活躍したいか。

志望動機はまとめられましたか?
エントリーシート、履歴書、面接など、場面によって志望動機をまとめ直す必要はありますが、上述のように基本形をまとめておけばどの場面にも応用しやすくなります。

〜「御社」と「貴社」の使い分け〜

企業の呼称である「御社」「貴社」は場面に応じて使い分けます。面接などの会話では「御社」、書類などの文章では「貴社」を使うのが一般的です。話し言葉で「貴社」を使うと、「帰社」「記者」「汽車」などの同音異義語と混同するためです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました